【2026年最新版】大阪市の民泊新法とは?届出・条例・営業日数を徹底解説

大阪は日本有数の観光都市であり、国内旅行者だけでなく世界中から多くのインバウンド観光客が訪れています。2025年から2026年にかけて大阪・関西万博の影響もあり、宿泊需要は引き続き高い水準で推移しています。

そのため、「大阪市で民泊を始めたい」「空き家や投資用マンションを活用したい」と考える方もいらっしゃると思います。しかし、大阪市で民泊を運営するためには法律を理解しなければなりません。

特に重要なのが

  • 民泊新法(住宅宿泊事業法)
  • 旅館業法
  • 特区民泊(国家戦略特区)

この3つです。なかでも現在比較的始めやすい制度として知られているのが民泊新法(住宅宿泊事業法)です。

この記事は、大阪市の民泊新法(住宅宿泊事業法)に関する記事です。


民泊新法(住宅宿泊事業法)とは?

民泊新法とは、正式名称を住宅宿泊事業法といい、2018年6月15日に施行された法律です。

以前は、旅館業法の許可を取得しないまま営業する「違法民泊」が社会問題となっていました。

そこで政府は

  • 民泊市場の健全化
  • インバウンド需要への対応
  • 空き家活用
  • 地域経済の活性化

を目的として住宅宿泊事業法を制定しました。

この法律により、一定の条件を満たせば、旅館業の許可を取得しなくても民泊営業が可能になりました。

大阪市では特区民泊の新規受付が一時停止となった現在、旅館業や民泊新法での申請を検討する方が増えております。


民泊新法で営業できる日数

大阪市の民泊新法で最も重要なのが営業日数です。

住宅宿泊事業法では、年間180日以内という営業日数制限があります。

365日営業できるわけではありません。

例えば

  • 春休み(花見シーズン)
  • ゴールデンウィーク
  • 紅葉シーズン
  • 年末年始

など需要が高い時期に営業日数を集中させる運営方法が一般的です。

年間180日を超えて営業したい場合は、旅館業法の許可取得を検討する必要があります。


大阪市では条例による独自ルールがある

ここで注意したいのが、大阪市は民泊新法に加えて独自条例を制定しているという点です。

全国共通なのは住宅宿泊事業法ですが、大阪市では独自の条例も設けられています。

住宅宿泊事業法だけ理解していても十分ではありません。

大阪市の条例も必ず確認する必要があります。


大阪市条例による営業制限

大阪市条例では、住環境を守るため営業できない期間や地域があります。

代表的なのが学校周辺です。

小学校の周辺では、月曜日正午から金曜日正午までは営業不可です。

住居専用地域では営業制限が設けられているため、物件選びの段階で用途地域や条例を確認することが重要です。


大阪市の民泊新法と特区民泊の違い

大阪市では以前から「特区民泊」が広く利用されてきました。

しかし、現在は大阪市で特区民泊の新規受付が一時停止しており、新たに開業を目指す場合は民泊新法または旅館業法が主な選択肢となっています。

そのため、これから大阪市で民泊事業を始める方は、それぞれの制度の違いを正しく理解したうえで、自身の物件や事業計画に合った制度を選ぶことが重要です。

民泊新法・旅館業との違いも後述します。


大阪市で民泊新法を始めるまでの流れ

大阪市で民泊新法(住宅宿泊事業)を開始するまでの一般的な流れは次のとおりです。

①物件が民泊営業できるか確認する

最初に確認すべきなのが、対象物件で民泊営業が可能かどうかです。

例えば次のような点を確認します。

  • 用途地域
  • 近くに小学校があるか
  • 管理規約(マンションの場合)
  • 賃貸借契約
  • 大阪市条例による営業制限

ETC....

マンションの場合は、管理規約で民泊が禁止されているケースも少なくありません。

また賃貸住宅では、オーナーの転貸承諾書が必要になります。


②消防設備の設置

民泊新法では消防法への適合も必須です。

必要に応じて消防設備工事を行い、「消防法令適合通知書」を取得します。

建物によってはスプリンクラーの設置等、高額な設備が必要となり民泊を断念される方もいらっしゃいます。


③近隣住民への事前説明

大阪市では届出前に近隣住民へ説明を行うことが求められています。

説明内容には、

  • 民泊営業を開始すること
  • 苦情受付窓口
  • 緊急連絡先
  • ゴミ処理方法

等を記載する必要があります。

説明を行ったことを証明する書類も提出書類の一つです。地域との良好な関係づくりは、長期的な運営の観点からも非常に重要です。


④必要書類を準備する

大阪市では、届出にあたり多くの書類を準備する必要があります。

主な書類は以下のとおりです。

  • 住宅宿泊事業届出書
  • 住民票(個人)
  • 登記事項証明書(法人・建物)
  • 住宅の図面
  • 消防法令適合通知書
  • 管理規約または管理組合の確認書(区分所有建物)
  • 転貸承諾書(賃貸の場合)
  • 管理受託契約書(管理業者へ委託する場合)
  • 安全措置チェックリスト
  • 廃棄物処理方法
  • 周辺住民への説明実施書類
  • 誓約書

その他各々の情況に応じて追加で書類が必要になるケースがあります。


⑤民泊制度運営システムから届出

大阪市では、住宅宿泊事業の届出は原則として民泊制度運営システムを利用したオンライン申請となります。

届出内容に不備がある場合は受理されないため、書類の整合性を十分確認してから提出しましょう。行政による審査には一定の期間がかかるため、余裕を持ったスケジュールで準備することが重要です。


住宅宿泊管理業者への委託が必要なケース

民泊新法では、一定の場合には住宅宿泊管理業者への委託が義務付けられています。

例えば、下記の場合は住宅宿泊管理業者へ管理業務を委託しなければなりません。

  • 事業者(申請者)が自ら管理を行う場合に居室が5室を超える場合
  • 事業者(申請者)が住宅宿泊管理業者ではない場合

その他にも

  • 自分で適切な管理ができない
  • 管理経験がない

これらの場合は義務ではありませんが、管理業者に委託することで得られるメリットは大きいです。

大阪市住宅宿泊事業(民泊新法)ガイドラインより抜粋


届出後に必要なこと

届出が受理されれば終わりではありません。

営業開始後も以下の義務があります。

標識の掲示

届出住宅には、住宅宿泊事業法に基づく標識を利用者や近隣住民から見やすい場所へ掲示しなければなりません。

宿泊者名簿の作成

宿泊者の氏名・住所・宿泊日などを記録し、適切に保管します。

外国人宿泊者については、本人確認や旅券確認なども適切に行う必要があります。

定期報告

住宅宿泊事業者は、営業実績がない場合も含め、定められた期間ごとに宿泊日数などの事業実績を大阪市へ報告する義務があります。報告漏れは法令違反となる可能性があるため注意が必要です。

報告頻度は2ヶ月に1回です


大阪市でよくある準備段階におけるトラブルの例

① マンション管理規約を確認していなかった

「民泊禁止」の規約があるにもかかわらず準備を進めてしまい、届出ができないケースがあります。

② 近くに小学校があることが確認できていない

開業準備を進めている段階で申請地近くに小学校があることに気づき、週末のみしか営業できなくなった。ということは避けるべきです。

③ 住宅図面の不備

居室面積や設備の位置、安全措置などが正しく記載されていない図面は遅延の原因になります。また、とっく民泊とは違い、壁芯面積・内法面積の両方の面積算出が必要となります。

④ 家主同居型で消防適合通知申請を取得していた

消防適合通知申請を家主同居型で申請し、申請の際に気づいた。となると、結果的に余分に時間を要する場合があります。


行政書士へ依頼するメリット

民泊新法の届出は自分でも行えますが、初めての方には難しい点も多くあります。

行政書士へ依頼することで、

  • 必要書類の作成
  • 図面チェック
  • 消防署との調整
  • 大阪市保健所への届出サポート
  • スケジュール管理
  • 法令適合の確認

等を効率よく進められます。

特に大阪市は条例や提出書類が多いため、専門家へ依頼することで開業までの時間短縮や不備の防止につながります。

大阪市で民泊を成功させる5つのポイント

1. 立地選びが収益を左右する

民泊事業では、立地が収益に大きく影響します。

大阪市内でも特に人気が高いエリアは、

  • 難波
  • 心斎橋
  • 日本橋
  • 梅田
  • 天王寺

などです。

これらのエリアは観光・ビジネス双方の需要があり、国内外の旅行者から高い人気があります。

ただし、人気エリアほど物件価格や家賃も高くなるため、初期投資と収益のバランスを考えた物件選びが重要です。


2. レビュー評価を重視する

AirbnbやBooking.comなどの予約サイトでは、レビュー評価が集客力を左右します。

高評価を獲得するためには、

  • 清掃品質
  • チェックインの分かりやすさ
  • 問い合わせへの迅速な対応
  • Wi-Fi環境
  • 多言語対応

など、宿泊者目線のサービスが重要です。

特に大阪市は外国人観光客の利用が多いため、英語・中国語・韓国語などで利用案内を用意しておくと満足度向上につながります。


3. 法令を遵守した運営を行う

住宅宿泊事業法では、営業開始後もさまざまな義務があります。

例えば、

  • 宿泊者名簿の管理
  • 定期報告
  • 標識の掲示
  • 苦情対応
  • 安全対策
  • 衛生管理

などです。

大阪市では、住宅宿泊事業者は定期的な実績報告を行う義務があり、営業実績がない場合でも報告が必要です。報告漏れは行政指導の対象となります。


4. 近隣住民とのトラブルを防ぐ

民泊で起こりうるトラブル内容は、

  • 深夜の騒音
  • ゴミ出しルール違反
  • 共用部分の使い方
  • 路上喫煙
  • 無断駐車

などです。

宿泊者向けのハウスルールを多言語で整備し、緊急連絡先を明示することで、多くのトラブルは未然に防ぐことができます。

地域との信頼関係を築くことが、長期的な運営成功の鍵です。


5. 運営代行会社の活用も検討する

本業が忙しい方や遠方に住んでいる方は、運営代行会社を利用する方法もあります。

代行会社では、

  • 予約管理
  • 集客
  • 宿泊者対応
  • 清掃手配
  • チェックイン管理・対応
  • 売上管理

などをサポートしてくれます。

費用はかかりますが、効率的な運営や高評価の維持につながるケースも多くあります。


民泊新法と旅館業法はどちらがおすすめ?

事業の目的によって異なります。

比較項目特区民泊民泊新法旅館業法
手続き認定制届出制許可制
営業日数制限なし(365日/年)年間180日まで(一部立地では週末のみの営業)原則制限なし(365日/年)
初期費用比較的少ない比較的少ない高くなりやすい
開業しやすさ
本格的な宿泊事業
懸念点事業承継不可賃貸物件の場合家賃による影響が大きくなりがち許可取得までに多くの時間を要するリスクがある

副業や空き家活用で始めたい方は民泊新法から始めてみるのもいいかもしれません。

一方で、365日営業を目指す場合や、本格的な宿泊施設として事業展開する場合は旅館業法に基づく許可の取得を検討するとよいでしょう。

旅館業をご希望の方は別途ご相談ください。


よくある質問(FAQ)

Q1. 大阪市では年間365日営業できますか?

いいえ。

住宅宿泊事業法では年間180日以内という営業日数の上限があります。

365日営業を希望する場合は、旅館業法による営業許可が必要です。


Q2. マンションでも民泊はできますか?

可能な場合があります。

ただし、管理規約で民泊を禁止しているマンションでは営業できません。

購入前・賃貸契約前に必ず確認しましょう。


Q3. 家主が住んでいなくても営業できますか?

可能です。ただし、住宅宿泊管理業者へ管理業務を委託する義務があります。


Q4. 大阪市では特区民泊と民泊新法のどちらがおすすめですか?

2026年現在、大阪市では特区民泊の新規受付は終了しています。そのため、新たに民泊を始める場合は、住宅宿泊事業法(民泊新法)または旅館業法による手続きが基本となります。

旅館業をご希望の方は別途ご相談ください。


Q5. 行政書士へ依頼するメリットはありますか?

行政書士へ依頼すると、

  • 必要書類の作成
  • 図面チェック
  • 消防署との調整
  • 届出書類の作成
  • 大阪市とのやり取り

などをサポートしてもらえるため、初めての方でもスムーズに開業を目指すことが可能です。


まとめ

大阪市で民泊事業を始める場合は、「住宅宿泊事業法(民泊新法)」だけでなく、大阪市独自の条例や消防法など、複数の法令を理解したうえで準備を進めることが重要です。

また、2026年現在は大阪市の特区民泊の新規受付が終了しており、新規参入を検討する場合は民泊新法または旅館業法を前提に事業計画を立てる必要があります。

届出前には物件調査や消防法への対応、近隣住民への説明など、事前に行うべき準備が数多くあります。

十分な準備を行い、法令を遵守した適正な運営を心がけることで、安心して民泊事業をスタートできるでしょう。

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  • 近隣住民説明会での引き出しが多い
  • 必要に応じて集客・収益化に優れた民泊代行管理会社のご紹介が可能
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「この物件で旅館業ができるのか分からない」という段階でも、お気軽にご相談ください。

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ご覧いただきありがとうございました。

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行政書士ひろい国際事務所 Hiroi
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行政書士ひろい国際事務所代表の廣井と申します。
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