【京都市で住宅宿泊事業(民泊新法)】定員・収容人数の考え方と実践ポイント
1. はじめに
こんにちは。行政書士ひろい国際事務所です。
京都市の住宅宿泊事業の定員は家の面積だけではなく、その他制限等でも左右されます。
今回は京都市で住宅宿泊事業(いわゆる「民泊新法」)で民泊を始める際の最大収容人数(定員)についてお話したいと思います。

2. そもそも「定員(収容人数)」のルールはなぜ必要?
住宅宿泊事業では、安全・衛生・近隣住民への配慮という観点から、宿泊施設ごとに 「何人まで宿泊させていいか(定員)」 の基準が定められています。
特に、観光地であり住環境も重視される 京都市 では、以下のような観点で独自ルールが設けられています。
- 宿泊者が過度に詰め込まれることで、火災・避難・騒音・ごみ排出などトラブルになるリスク。
- 住民との共存・地域の生活環境維持のため、宿泊施設が地域住民の「日常」を乱さないこと。
- 建築・用途地域・消防・衛生といった法的な関係規制と整合性。
これらを踏まえ、京都市内で民泊を運営する際には、定員に関して 「床面積(占有面積)基準」 と 「宿泊者数そのものの上限」 の両面でのチェックが必要です。
3. 京都市における定員・収容人数の主な基準
京都市での「定員」ルールを押さえておきましょう。
(1) 占有面積(宿泊者1人あたりの床面積)
- 延べ床面積(施設全体)について、営業形態等により以下の基準があります
- (壁芯面積ではなく、「内法面積」です)
- 宿泊者数が 10 人未満 の場合:定員 × 3.3 ㎡以上が目安とされています。
- 寝室(宿泊室)についても、寝台・階層式寝台・布団などの形式に応じて、一人あたり必要面積が定められています。
- 各寝具による一人あたりの必要面積は下記の通りです:
- 寝台(ベッド)を用いる場合:1人あたり 3.0 ㎡以上。
- 階層式寝台(2段ベッドなど)を用いる場合:1人あたり 2.25 ㎡以上。
- 布団を用いる場合:1人あたり 2.5 ㎡以上。
こちらは1寝室あたりに最低限必要な面積となります。
※階層式寝台(二段ベッド)は上段と下段の間隔は1m以上あるものが必要ですのでご注意ください。
(2) 宿泊者数そのものの制限
- 京都市の条例において、特定条件を満たす「認定京町家」などでは、宿泊者定員を「9人以下(1組に限る)」とするという記載があります。
- また、避難通路の幅員が1.5 m未満など建築条件が厳しい場合には、定員を 5名以下(1組に限る) とするという規定もあります。
避難通路については別記事にて詳しく説明しております。よろしければご確認ください(こちらをクリック)
(3) 注意すべき補足事項
- 占有面積の基準は「宿泊者が占有する面積」が対象であり、共用スペース(例えば廊下・浴室・トイレ・洗面所など)は含まれません。
- 住居専用地域など用途地域によって、営業可能日数や営業自体が制限されることがあり、定員ルールだけではなく 場所・用途地域の確認 が必須。
- 便所及び洗面設備は宿泊定員5人につき、1個以上必要。
4. 定員ルール実践チェックリスト
民泊物件を準備・運営する際、定員を設定するための実践的な手順をチェックリスト形式で整理します。
例:2LDK・60㎡(ファミリー向け一軒家)
延床面積:約60㎡
LDK:20㎡
洋室①:10㎡
洋室②:10㎡
廊下・水回り:20㎡
- 延床面積からの上限
60㎡ ÷ 3.3㎡ ≒ 18.1人
→ 数値としては大きく出ますが、実際は寝室2部屋の広さで制限されます。
- 寝室ごとの収容力
前提:各洋室10㎡、布団利用
1部屋10㎡ ÷ 2.5㎡ ≒ 4人
2部屋で8人 まで敷ける計算。
※「便所及び洗面設備」は宿泊定員5人につき1個以上必要。→定員10名の場合は2個以上設置が必須。
- 物件の延床面積・専有部分面積を確認
- 物件図面(登記・建築確認・間取図など)で居室・寝室・浴室等の面積を把握。
- 延床面積が少なくとも “33 ㎡” 以上か、また「定員 × 3.3 ㎡以上」の基準を満たしているかを確認。
- 例:定員3名とするなら、3 × 3.3 =9.9 ㎡以上必要。
- 寝室の形式を確認し、1人あたりの面積を算定
- ベッド形式:1人あたり3.0 ㎡以上。
- 2段ベッド等の場合:1人あたり2.25 ㎡以上。
- 布団敷きの場合:1人あたり2.5 ㎡以上。
- これを元に、寝室(宿泊室)の広さが定員に対して十分かをチェック。
- 用途地域・物件の構造・避難経路を確認
- 避難通路が1.5 m未満であれば、定員は「5名以下(1組)」に制限されることがあります。
- 管理規約などで「民泊禁止」とされていないか、集合住宅であれば管理組合の同意が必要なケースも。
避難通路については別記事にて詳しく説明しております。よろしければご確認ください(こちらをクリック)
- 近隣住民・地域住環境への配慮ルールを準備
- 定員に見合った宿泊者数を募集するだけでなく、宿泊者に対して「騒音・ゴミ・共有部分利用」などのルール説明が義務付けられています。
- 宿泊者が定員を超えないよう、予約管理で人数制限を確実に。
- 予約サイト等で定員を明示&募集前に面積・定員が合っていることを確認
- 定員を超える宿泊(収容人数超過)は、予約サイトよっては禁止が明文化されてあります。
5. まとめ
- 面積基準=「定員 × 3.3 ㎡以上(10人未満の場合)」を必ず満たす
- まずこの基準をクリアしていないと、そもそも届出・許可がおりません。
- 寝室形式(ベッド・2段・布団)に応じた1人あたり面積を確保する
- 寝具によって基準が異なるので、設置予定の家具に合わせて計算しましょう。
- 定員だけでなく、近隣配慮・管理体制・用途地域・避難路など「運営の土台」を整える
- 面積・定員だけクリアしても、運営中にトラブル・指導・届出取消しリスクがあります。
- 「布団だからたくさん敷ける」というものではない:布団でも 1人あたり2.5 ㎡以上という基準があり、無制限に人数を増やせるわけではない。
- 営業日数制限との兼ね合い:定員だけではなく、年間営業日数(180日以内)、住居専用地域等による制限も考慮が必要。
いかがでしたでしょうか?京都市で民泊をする際の最大収容人数(定員)は家の面積以外にも寝室の面積、避難通路等注意すべき点があります。
また、その他重要なポイントとして利用者の満足度にも影響があります。
京都市の場合、ルール化されていないので問題とはなりませんが、寝室で歩くスペースとしては十分だが、荷物を広げることができないので不便、といったようなリスクもあります。
また、家具を買ってから面積を超過していることに気づいても遅いので事前に計画を立てる必要がありますね。
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投稿者プロフィール

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行政書士ひろい国際事務所代表の廣井と申します。
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