民泊の近隣住民トラブル【施設管理者の視点】
前回の記事では寝屋川市が特区民泊から離脱したことを主に書かせて頂きました。
今回はゲストが民泊施設に滞在する際のトラブルについて書きたいと思います。
この内容は民泊許可だけではなく、民泊施設管理まで含めて詳しい行政書士としての内容となります。
民泊施設滞在時のトラブルって?
ここ数年、日本各地で民泊施設の数が急増しています。背景には、訪日外国人観光客の増加や、空き家・空き部屋の有効活用を後押しする特区民泊等の政策、そしてAirbnbやBooking.comなどの民泊仲介サイトの普及があります。観光地だけでなく都市部や住宅街でも民泊運営が広がり、地域経済への貢献や新たな収入源として期待されています。
一方で、民泊の普及と同時にゲストが滞在にあたり発生する民泊トラブルも増えているはずですが、対策は可能なのでしょうか?トラブルに悩まされる近隣住民・運営者も多いはずです。
実際のトラブル事例
早速よくあるトラブル事例を挙げていきたいと思います。
- 騒音
- 無断で隣家や私有地に駐車してしまう
- チェックインがうまくできない
- スーツケースの破棄
- 国や地域の文化、習慣の違いにより生じるトラブル
その他にも様々な問題が生じます。
実のところ、民泊だけではなく、ホテル等の宿泊施設を管理している人であれば様々な経験をしていると思います。
よくあるトラブルから想像したこともないような民泊トラブル。クスッと笑ってしまうような平和的な民泊トラブル。一度目にすると一生忘れられない民泊トラブルもあります。
民泊のトラブルにはどうやって対応?
民泊にて生じるトラブルは近隣住民の方々の悩みの種ではなく、施設を管理しているオーナー、管理事業者にとっても悩ましい問題です。そのため必死になって対策を練っているのではないでしょうか。
上記トラブル例への対策一例をご紹介します。
- 騒音→予約をリクエスト制にして、事前に~時以降は騒音に注意する旨の同意をもらう。
- 無断で隣家や私有地に駐車→チェックイン前の問題なので、民泊物件ページの写真欄への表記や予約確定後のメッセージが有効。
- チェックインがうまくできない→トラブルが起こりやすい箇所を写真、ファイル等で強調して事前にゲストに伝える。
- スーツケースの破棄→数千円の罰金制度をハウスルールに導入し、ゲストの目につくところに案内を民泊施設内に設置する。
- 国や地域の文化、習慣の違いにより生じるトラブル→これに関してはゲストにも悪気が無いことが多い。事前案内、室内での案内ファイルで文化の紹介を書き理解をしてもらう。
ざっと書いてみましたが、上記だけではうまくいかない場合もあると思います。他にも管理対策をしていけばトラブルを大きく減らすことが可能です。
まとめ
民泊施設管理にて起こるトラブルについて少し書いてみましたがいかがでしたでしょうか?
トラブル内容によって、電話を活用する、メッセージにて写真やファイルを添えて連絡する。現地に駆けつける、ゲスト自身で処置をお願いする。をうまく使い分ける必要があります。
予約前段階で施設とゲストの認識を合わせることも重要です。
上記のようなトラブル対策(予防策)は民泊施設管理者の腕の見せどころでもあるはずです。
民泊でのトラブルを減らし、経済が活性化され、市民、観光客双方がいい思いができるようになってもらいたいですね。
最後になりますが民泊のトラブルに関して民泊施設管理に従事している者として一言。
知ってる人は知っている。
今の外国人観光客より
数年前の日本人ゲストのほうが
断然酷かった。
ありがとうございました。
投稿者プロフィール

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行政書士ひろい国際事務所代表の廣井と申します。
民泊を通じて地域や文化の交流が促進されるよう、また、外国人の方々の日本での暮らしが、より安心で実りあるものとなるよう、全力でサポートしてまいります。
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